◇目の病気

■白内障とは 
 ・白内障の症状
  もやがかかったように見える
  ぼやける
  光がまぶしい
 ・白内障とはこんな病気です
  白内障とは眼の中の本来透明であるはずのレンズ(水晶体)が濁ってきて視力が低下する病気です。
  レンズ(水晶体)はカメラのレンズのような役割を果たしているため、この部分が濁ると見えにくくなるのです。
  白内障はしわや白髪が増えてくるのと同じように歳をとると避けられない病気です。
  そのため、60歳を過ぎる頃には多くの人が白内障であると言われています。
  白内障治療薬として目薬があります。ただし、症状の進行を完全に止めることはできませんので、
  水晶体のにごりが強くなりやがて手術が必要になることもあります。
■緑内障とは
  目に栄養を運ぶのは、血液ではなく「房水」という液体です。この房水の圧力によって目の形状は保たれています。この圧力を「眼圧」といいます。
  そして、「緑内障」とは何らかの原因で視神経に障害が起こり、見える範囲(=視野)が狭くなる症状です。「眼圧」の上昇が原因の一つと言われています。
  一般的に緑内障では自覚症状がほとんど現れず、ゆっくりと進行します。
  視神経に障害が起こると、元に戻すことはできないので、症状の進行を止める努力が必要になります。
  緑内障の発見には@眼圧検査A眼底検査B視野検査を行ないます。
  治療方法としては、投薬・手術等によって眼圧を低くコントロールすることが有効とされています。
■ドライアイとは
  涙には、@目の表面をバイ菌・異物から守る A角膜に酸素・栄養を運ぶ Bゴミ・ホコリを洗い流すという役割があります。
  そしてC目の表面を滑らかな状態にして、
  「ものをきれいに見る」働きを支えています。
  涙が減ると、角膜に乾燥した部分(ドライスポットといいます)が現れ、ドライスポットが広がると角膜が露出した状態となります。
  これが「目が乾く」という不快な状態となります。
  「目の乾き」は@コンピュータ作業や運転時に瞬きが少なくなる A乾燥した環境下では涙が蒸発しやすい
  B睡眠不足等で涙の質・量が低下する、といった原因が挙げられます。
  そして、涙の量が減ったり、質が変わることで目が乾き、角膜等に障害が起こるのが「ドライアイ」です。
  疲労・充血・目がゴロゴロするなどの症状が現れます。
  特にコンタクトレンズを装用していると、瞬きによる涙の交換率(瞬きにより新鮮な涙が運びこまれます)は急激に低下します。
  コンタクトレンズを装用している方は特に注意が必要です。
■飛蚊症とは -虫・糸くずが飛んでいるのが見える?-
  明るいところで目の前に虫や糸くずが飛んでいるように見えることがありますか?瞬きをしたり目をこすっても、それは消えませんか?
  それは「飛蚊症」かもしれません。眼球内の大部分は「硝子体」というゼリー状の透明な物質で構成されています。
  その「硝子体」に何らかの原因で「濁り」が生じると、それが網膜(スクリーン)に映り、虫や糸くずが飛んでいるように見えます。
  これが「飛蚊症」です。
  今見えている浮遊物の数・形に変化がなければ、生理的なものとして、症状が進まなければあまり気にしなくてもいいですが、
  数・形の急な変化・視力低下は網膜剥離・網膜裂孔・ぶどう膜炎などの病気を知らせるサインです。
  眼科医のチェックを早期に受けるようにしてください。
■糖尿病網膜症とは
  糖尿病網膜症とは、糖尿病が原因で瞳の奥の眼底に出血(眼底出血)が起こることを言います。眼底は、瞳の中の奥にあり、
  外からは簡単には見えません。眼科医が特殊な器械を使っ て初めて診ることができるところですから、
  自分で目を見てわかるものではありません。また、網膜症が発生してもすぐに失明するわけではありません。痛くも痒くもありません。
  そのため患者さんは自分に網膜症が起こっていることに気がつかず放置し、手遅れになって失明してしまうことがあるのです。
 ・糖尿病網膜症の重症度分類
  初めのうちは軽い網膜症も徐々に進行し、重症度を増していきます。よく用いられる重症度分類(福田分類)では、
  その重症度を1〜6期に分け、治療法もその重症度に合わせて選択されます。
  最初の1期は、眼底に小さな出血がぽつぽつ見られる時期で、眼科的には無治療で経過を見ます。
  この出血は血糖の治療で治る可能性があります。病期が進んで2〜3期になると出血の数や量が増え、出血以外に浮腫や
  白い斑点(軟性白斑)も見られるようになります。また、3期では「目がかすむ」といった自覚症状が出るようになります。この時期は、
  前増殖期とも呼ばれ、放置するとどんどん病状が悪化してしまうため、レーザー光凝固術という治療が行われます。
  4〜5期になると増えた眼底出血が眼球内部全体に広がり (硝子体出血)、視力が急速に低下します(この時期を増殖期と言います)。
 それでもこの時期は、手術をすることで失明を免れることができます。
  6期は糖尿病網膜症の末期で、ほぼ失明状態で、回復の見込みはほとんどありません。
 ・早期発見早期治療
  眼科治療技術が目覚ましく発展した現在でも、失明原因の第1位はこの糖尿病網膜症です。
  (ちなみに、第2位は緑内障、第3位は加齢性黄斑変性症です。)これは、糖尿病や糖尿病網膜症の治療が手遅れの人が多いためと考えられます。
  糖尿病患者さんは「糖尿病は眼にくる」ことを知っていても、初期の網膜症は、全く視力に影響しないために、
  自分の目に異変が起こっていることに気づかずにいるためでしょう。
  自覚症状が出始める第3期では、レーザー光凝固術を行っても視力障害が残ってしまうことが多いので、その前の第2期からの
  治療が大切です。そのためにも、糖尿病になったら、眼の自覚症状が無くても定期的に眼底検査を受け、
  早期に発見し早期に治療を受けるようにしましょう。
■近視とは
  近眼の発症については、遺伝要因と環境要因の2つが関与していると言われています。遺伝は親から受け継がれるもので、
  最近の研究で12番染色体と18番染色体に強度近視の遺伝子があることも知られています。遺伝要因で視力が低下する場合は、
  小学校の低学年といった比較的早い時期から視力が下がり始めることが多いようです。
  一方の環境要因での視力低下は、小学校高学年から視力が悪くなることが多く、その多くは近くを見ること(近見作業)が
  多いためと考えられています。子供の眼球はおよそ18歳までが成長期であり、特に12歳までの眼球の成長は大きく、
  その期間に近見作業(勉強、読書、マンガ、テレビ、携帯型ゲームなど)が多いと、角膜・水晶体の屈折力の成長と眼球自体の
  大きさの成長とのバランスがくずれて近眼になると考えられています。
  しかし実際には、視力が悪くなり始めた子供の眼を見て遺伝要因か環境要因かをはっきり区別できる場合は
  少なく、たいていの場合その2つの要因が混在しているものと考えられています。
■斜視とは
  私たちががモノを見る時は、両目で見た画像を脳が一つのモノとして立体的に認識しています。
  この両眼でモノを見る力を「両眼視機能」といいます。両眼視機能が成立するためには、両眼が同じ方向を向いている必要がありますが、
  片方の目が目標と違う方向に向く場合があります。これを「斜視」と言い、子供の2%に見られる異常です。
  両眼視機能は、生まれてから獲得する感覚機能ですが、斜視があると片目でモノを見る癖が付き、
  両眼視機能が獲得できず、立体感や遠近感を感じにくい目になってしまいます。遅くとも2歳までに両目で
  同時に物を見る機会がなかったらこの能力は得られないと言われています。
■弱視とは
  子供の視力が発達する5〜6歳までの間に、何かの原因で視力の発達が遅れ、眼鏡やコンタクトレンズなど
  を使った矯正視力ても0.8を超えない時に弱視といいます。
 ・弱視の治療
  弱視の治療で重要なことは早く発見して早期治療を行うことです。視力の発達期間(6歳まで)を過ぎては、治療効果が薄くなってしまいます。
  弱視を治すには、まず弱視を招いた原因を治療・除去しなければなりません。斜視弱視なら、斜視の治療を。
  屈折異常・不同視弱視なら眼鏡装用を。眼瞼下垂や白内障なら、手術をしてそれらを治さなければなりません。
  この原因治療だけで弱視が治る場合がありますが、たいていは弱視訓練も行います。
  弱視の視力増強訓練は遮閉法で行います。遮閉法は良い方の眼を隠すことによって、悪いほうの眼だけを使う時間を作ります。
  この方法は病院だけでなく家庭でもずっと行わないと意味がありませんので、家族の協力が必要となります。
  遮閉法は眼科医の指示に従って下さい。